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021027   「Cat Shit One Vol.3   小林源文:著   ソフトバンク
 ベトナム戦争を動物で描いたマンガの完結編です。
え〜、韓国人はイヌで、オーストラリア人はカンガルーで、イギリス人はネズミなの? 日本人(サル)が日本刀を振りかざして、アメリカ人(ウサギ)と一緒にベトコン(ネコ)の基地を襲撃したりしていますが、そんなん書いちゃって大丈夫なのか? 撤兵間近ということで、厭戦気分あふれる記述となっております。自衛隊員(一部除く)と SAS が物凄く有能に書かれています。しかしロシア人はクマ、中国人はパンダというのはよく考えたなぁ……。あ、フランス人はブタです。
 
021025   「あなたは虚人と星に舞う   上遠野浩平:著   徳間デュアル文庫
 やられた。
最終章での尚登や麻里についての描写を読んで、言いしれないせつなさを感じてしまった。 少女の帰りを待ち続ける人工知能 という、ただそれだけを描くために、最後のたった4頁のために、この小説の残り259頁があると、そう思えて来てしまった。これと似たような経験は良くある。例えば、「COWBOY BEBOP」の劇場版は全体的に完成された良い映画だったが、ラス卜シーンまぎわで フェアリー・ソードフィッシュ(註) がネタに使われたコ卜に引っかかってしまい、私にとってこの映画は「ソードフィツシュの映画」になってしまった。かように私は、たったひとつのエピソードに引っかかってしまい、作品全体がそのエピソードのために存在しているかのように感じてしまうことがある。今回はこれが幸いして、冗長な戦闘モノの描写はラストシーンのためならばこそと思えば気にならなくなった。このラストのおかげで、全体の完成度は大したこと無いのに、私が読んだ上遠野作品で1・2を争う好きな作品になってしまった。

(註:第二次世界大戦において戦艦ビスマルクを撃沈したイギリスの複葉雷撃機)
 
021024 Good day to die !    
 熱が出て実家に撤退。
ゲームのやりすぎです(笑)。 月刊アスキーを買ったら、ウルティマオンラインのプロデューサーに対するインタビューが載っていた。UOというと、ゲーム内のアイテムがネットオークションで売買されるなど、リアルワールドへの浸食が顕著なネットゲームである(が、私はやったことが無い)。 これがまた面白い。何が面白いと説明するには全文引用せねばならんので止めるが、タイトルの言葉 "Good day to Die!" がどう使われているかに注目。他に「阿鼻叫喚は好きですか?」なんてのも(笑)
 
021023  劇場犯罪    
 研究室の先輩と話したこと。
ワシントンの連続狙撃事件。犯行の同期が「アメリカの銃社会に対する警告」だったら面白いな、と。
「…我々はアメリカ国民2億人を人質に取った。これはこの国の無法な銃社会に対する警告である。我々は合衆国憲法修正第二条の削除を要求する。要求が聞き入れられない場合は人質を一人ずつ射殺する…」
という話だったら劇場犯罪の最たる物で面白いなぁ…という。
 
021021   「PANZER FRONT (PS用 廉価版)      エンターブレイン
 「ゲームしたい」
と、ドクターの先輩が仰るので、「では買いに行きましょう」と言ってソフトを買いに出た先で僕が買ったソフト。 先輩曰く「ホントにそれ買うの?」 いや、前からめちゃくちゃ欲しかったんですけど。 かく言う先輩は「ベイグランドストーリー(廉価版)」を購入。メーカーこそスクウェアだけど、それはそれでマニアックなゲームでは……。 某家電量販店のゲーム売場をみて思ったことは、お客さんの数は決して少なくないけど、タイトル数があまりにも多いな……ということ。この状況ではゲーム不況もある意味必然か。

 で、帯に曰く「本格戦車シュミレーター」
L1/L2・R1/R2ボタン で左右のクローラー(*1)の前進後退を独立に操作し、十字キー(*2) で砲塔を旋回、セレクトボタンで3〜5種類の砲弾を選択し、照準機で狙って、距離を修正し、撃つ。めちゃくちゃマニアックな操作系で、慣れるまで数時間かかったけど、さらに過激な操作系では「マニュアルシフトオプション」とか「携行弾数制限オプション」とか「戦車故障オプション」とか、そんなん着けたら操作できませんという超絶難度のオプションもいっぱい。このゲームの作者は変態に違いない(笑)。 「距離表示オフ」というオプションもあるのだが、「カニ目」を使えとでも言うのだろうか?

 実際にゲームしてみると、
実にありとあらゆるシチュエーションで死ぬ。射撃しようと思って停止すると撃たれて死ぬ、線路の土塁を登るのに手こずっている最中に撃たれて死ぬ、ゼロ距離にいる敵を撃とうとして、砲塔の作動限界で砲が向けられずに手こずっている間に撃たれて死ぬ、茂みに隠れて見えない対戦車砲に撃たれて死ぬ、トレーニングと称されているマップですら、1500m 先から Panter に狙撃されて死亡。とにかく当たり所が悪いと一発で即死。 このゲームの制作者は絶対変態だ(爆笑)
 そもそも、策敵・操縦・射撃は、それぞれ車長・操縦手・射撃手の仕事だから、一人で3人分の仕事を同時にやっているわけである。右側にいる敵を射撃したいと思っても、止まっていると撃たれるので、照準画面で照準機を覗きながら運転しながら射撃せざるを得ない。なんつーか、装填手の仕事をしなくて済むのがまだマシなのか。

 それにも関わらず、
このゲームは凄く楽しい。とにかく操縦も、射撃もめちゃくちゃ楽しい。即座に「DC版」と「bis」を買おうと思うくらい面白い。味方も撃てるのが凄く楽しい(笑)。きっとオンラインゲームにするともっと面白いと思う。多砲塔戦車 T35(NPCとして登場) や M3(リー) も操縦してみたいぞ。 逆に残念な点をあげると、対戦車砲がオーバーランで破壊できない、V号戦車がM4(シャーマン) に一撃で屠られるってのはどーよ、国名はRUSSIA ではなく SOVIET か USSR でしょ……など。

(*1「キャ□ピラ」と書こうとしたらATOKに「商標名」だと叱られた……)
(*2 これも厳密には任天堂の特許か何かで、PS は中央が切れているから十字ではないね)

 

021020   「天使なんかじゃない   矢沢あい:著   集英社
 研究室に置いてあったので借りて読む。
とてもスタンダードな少女マンガ(だと思う)。 登場人物が基本的にみんな善人で、最終的には大体全員がハッピーエンドという、それはそれは幸せなマンガ。 水戸黄門的な紋切り型で、ハッピーエンドを疑わせない構成は立派。 恥ずかしげも無く「泣かせよう」という意図が丸出しのエピソードがいっぱい。 「泣かせる」エピソードで、実際に登場人物を泣かせてしまうか否かが、少女マンガとそうでないマンガの違いかも。 全体的にハッピーな雰囲気満載で和みました。
 
021019  星のマークの田宮模型    
 実験で田宮の接着剤をよく使うのだが、
私物の持ち合わせが切れてしまったので、校費で発注してみようと思い、田宮のホームページへ。色々探してみたが、結局「タミヤセメント1個」などという安い商品はオンラインに掲示されておらず、型番とか分からないと発注もできないので断念。 そのかわり、田宮オリジナルネクタイを発見。欲しい。
 
021013   「水没ピアノ   佐藤友哉:著   講談社
 う〜ん、良く分からないのですが…。
「面白い」か「面白くない」か端的に答えよ、といわれたら「面白くない」と答えます。しかし、第一作よりは良い。 第二作とは同じくらい…で、いちおう進歩の形跡が……今回は伏線らしきモノも存在するし……この伏線、ちゃんと繋がらないんじゃないですか……そんなん気にしないのかね、この作者は……なんつぅか、まぁどうでもイイですわ。

 世の中には、
「イヤな話ほど偉い」という価値観…というか方向性で書かれた小説が結構あると思うが、そのような小説にあっても、最終的には「ちょっとイイ話」で落すのがある程度常道かと。私の読んだ限りで「イヤな話ほど偉い」路線の最たるモノは、小野不由美の『屍鬼』で、ハードカバー上下巻のほとんどが「イヤな話」で占められているけれど、やっぱりラストは「ちょっとイイ話」的に響きます。この路線でちょっと勘違いした人が書くと、ただイヤな話をお説教でもしているかのようなつもりで書いて、青臭〜い小説になるというのが、例えば『キノ』とか。(何で僕は『キノ』のシリーズを3冊も買ったんだろう?)で、本作は必ずしも前者とも後者とも断定されるモノではないものの、なんかその中間点のどこかにいるのではないかと思わせるエンディングであるなぁ。

 あと、8年だかそれくらいの年月が経過すれば、死体は完全に白骨化するんじゃないかと思うけど、まぁ条件によってはマンモスだって生で発掘されるくらいだからいいか。
 
021012   「銃夢 Last Order 2   木城ゆきと:著   集英社
 タイトルに定冠詞は必要ないんでしょうか?
だんだん前のシリーズにノリが近くなり、改善されているように感じます。しかし、前のシリーズを越えることはないでしょう。早く前のシリーズを買わないといけませんね。はい、買います。そのうち。
 
021012   「ちょびっツ 7   CLAMP:著   講談社
 かつて「『ちょびっツ』はSFではない」と発言した私が言うのもナンですが、
前の巻あたりからエンディングへ向けての展開は大筋で私の趣向に近い展開になりつつあり、なんとも複雑な心境であります。ただ、原則として私が望むことは、より人間からかけ離れたモノから人間性を見いだしてしまうという展開であり、人間性の価値を低下せしむるコトによって人間性を自分の手の届く所まで引きずり下ろすことにあります。「ちぃ」は極めて人間に近いがゆえに人間らしいという点において、私の望む展開とは相容れないモノがありますが、管理人さんと旦那さんの『人の思考を読みとって動く人形』のエピソードは割と近いのです。だから何が言いたいんだ>自分。
 
021011  検索する人々    
 アクセス解析バナーの張り直しからしばらく経ち、
だいぶ検索エンジンからのアクセスも引っかかってきたのですが、その多くがアニメ関係。ネットはアニオタの巣窟ですか?とゲンナリしていたのですが、そんな中に混じって、ぼちぼち魂の兄弟達がかかるようになってきました! 多いのはやはりミリタリー関係で、「L85 Warbirds」とか「world tank museum」とか「コンコルド試作機」とか。なんちうか、検索語からして偏っていてイイですね。中でもぶっ飛んでいたのが「映画 帝都物語 観客動員数」という検索。とびきりイカしてます(と、書いてみて字面が「イカレてます」に酷似していることに気づいて失笑)。こういう検索語で来ていただけるお客様はマイノリティーの中のマイノリティーであり、なんとなく共感を感じずにはおられません。このサイトは、とても薄いサイトですが、もし御縁があれば、今後ともよろしくお願いします。
 
021010  元体育の日    
 来週から京都の学会に行く同僚が、
学会の講演者の中に田中耕一さんの名前を見つけました。いいな〜、僕も参加登録しときゃよかった。 ということで、しっかり聞いてくるようにと質量分析の何たるかが書かれている雑誌のコピーを読み上げてあげました。なんて迷惑な(笑) しかしMALDIの発明者って日本人だったんですか。全く知りませんでした。それを言ったら ESI の発明者の名前だって知りませんでしたけどね。もとより、人の名前とか国籍なんて、科学にとって重要じゃないですから(←こらこら)

 そういえば、
またぞろ「試薬を間違えた」という類の逸話がついてますね。えぇ、もう試薬を混ぜ間違えるたびに「ノーベル賞だ!」って叫ぶようにしてますよ。だから大丈夫(笑)
 
021009  人柱?    
 Lunascape や Sleipnir があまりにも頻繁に落ちるので、
困ったなぁと思っていたが、何とIEでも落ちることが判明。なんだIEの欠陥だったのか、話にならんではないか……と思って、Windows Updata をかけてみたら SP1 が出ている。Windows Update なんて滅多にやらないので、おやいつのまにか SP1 が出ていたのかとすんなり導入し、以来どんなブラウザを使っても XP が落ちるようなことは無くなって一安心……というのが先月くらいの話。

 後になって気づいたのだが、
どうも私が SP1 を導入したのはリリース直後だった模様。なんか自ら進んで人柱になってしまった気分であった。 まぁ、ブラウザが安定したからいいけど。 今度はプリンタの接続がおかしくなったけど…。
 
021007   「KEY THE METAL IDOL Vol.1〜3」      
 そろえる前に見てしまいました。
なんて私はこらえ性がないんでしょう…。これが1994年ということは、「E」の前年ですね。B.E.1年…(笑) なんというか自分が中高生の時期に製作されたアニメは、かなりいいレベルの作品が多かったのではないかと思うのは歳のせいか。 決して超絶書き込みというわけではないんだけれど、安心感のある作画である。紀元前ということでアクロバティックな演出が無いせいかもしれないが……。
 以前にラジオドラマ版のCDを購入しているのだが、
今から考えてみても、ラジオドラマ版を先に購入したことは悪い決断ではなかったと思う。ラジオドラマ版の演出は、押さえ気味のかなりイイできだったと記憶しているし、OVA版の途中までしか含まれていない(と思う)。思えば岩男潤子を初めて知ったのはキィの声優としてではなかったか、と懐かしく思う。今さらながら先の展開が楽しみである。
 
021006  PRO ?    
 ということで、(?)
Book off でLDを漁ってみる。……まぁ、適正価格というか。LD華やかなりし頃に比べれば捨て値に近いが、それなりの作品はそれなりのお値段。例えばジブリ作品とか有名作品は4000円前後……って中古でLDと思うと高くないかな? 安っぽいテレビシリーズやOVAは300円とか(例:「ウルフガイ」(爆笑))。初回ボックス仕様とかがかえって安いのが笑える。で、「08MS」\500(ただし1枚1話)と迷いながらも、結局「Key」を2枚3000円で購入。美少女モノ強し(笑) ちょっと微妙なお値段だったので、レジで検盤を頼むと、微妙に嫌そうな顔をされる。まぁ、大衆路線の大型古書店でそんなマニアックなコトされても、レジが並ぶだけでいいこと無いだろうというのは分かるが……この価格だったら確認しないか? でも「バウンティードッグ 1」\300 は見ないで買ったけどな。

 店を出て、
ふとレシートの明細を見ると、 LDLD(PRO) 2X 1,500 と、ある。PROって何? 検盤を要求したから業者か何かと思われたのかな?

 昔のモノばかり買っていないで新作を買わなければ、と思うのだが。まぁ、中古品売買でも穴を掘って埋めるくらいの経済効果はあるだろう…。
 
0201003   「銀色の恋人   タニス・リー:著   早川文庫
 今さらという感じですが。
私の求めている物とはかなり違うんだけど、まぁ普通に面白かったので満足。ストーリーがハッピーエンドにできない構造になっているので、こういう結末に向かうのは、まぁ分かる。その過程の中で主人公が成長していくというのも、まぁ定番的ではあるけど面白かった。ラストの演出は、読む人の趣味によりけりで可もなく不可もなしという程度。でも、私は人間そっくりのロボットが欲しいわけではないのですよ。この本の中で一番いいところは、スラムの人たちが「彼」の死をいたむ場面だろう。モノに魂が宿るのは、何か超自然的な力によってではなく、モノに魂を見いだす人たちの心によるのだから。

 ところで、
話の中に「家財道具一切を売り払って家出」というシーンがあるのだけど、いま自分が自分の持っている物(本とか変な電気製品とかカメラとか)を全て無くしたら、自分を自分たらしめている拠り所を失うようで怖いなぁと思い、アイデンティティーをモノに頼っているようで情けないなぁと思い、そんなことを言っているからモノが捨てられないのかと思ったりした。で、思いついたスローガン。「モノこそ思い出」な〜んてね(笑)

 
021002  誤植    
 アクセス解析タグを張り替えたところ、
先月のアニメの感想を検索されている例が多い(と、いってもヒト桁)ことに気づく。何事かと思って調べてみると、その検索語でかなり高いランクがついていることが判明。今はそんなに高くないけど、この日の時点で検索1ページ目だった。……そんなわけないだろ。で、改めて調べてみると、案の定、番組名の表記が間違っていた。
誤「ウイッチ」→正「ウィッチ」
誤植サイト中の上位にきていて、入力ミスの人たちの参照を受けていたわけですね(苦笑)
ちょっとヘンな気分です。
 
021001  台風    
 台風直撃なので実験を早めに切り上げる。
まぁ通過するまで実験し続けるというのもアリなんだけど、たまにはいいでしょ。

 台風関係の報道を見ていると、
表面的には災害に対する警戒を呼びかけているんだけど、なんとなくみんなが台風というイベントを楽しんでいる雰囲気が感じられるような気がして楽しい。