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040431   「猫の地球儀   秋山瑞人:著   電撃文庫
 当方の周辺で非常に嫌われている
秋山瑞人の、おそらく最も嫌われていると思われる代表作。

 なんつーか、寓意的すぎませんか。

 まぁ嫌われるのも分かるような……。
悪意に満ちた世界とか、恣意的な二元論とか、露骨だもんな。 しかしですね、 こういうことを書くとバカにされるでしょうが、 私にとってこれは「科学者の不覚悟を嘲笑い戒める物語」のように読めてしまうんですよね。

科学者は、おのれ独りの好奇心と、多数の幸せを天秤にかけてどちらを優先すべきか? 知ったこっちゃねー。 科学者にとって、世界には科学的真理しか存在しねーんだよ。
 (↑自分で言ってて気恥ずかしぃ)

 で、その科学者の本分を外れて情に棹さしたら色々イヤな目に会うワケよ。
……こう読むと部分的には作者の「恣意的な二元論」に乗っちゃうところもあるんで、それはそれで問題あるんですが。 「イヤな物語」好きの自分としては、ぶっちゃけこういう話好きなのかもしれません。決して「泣かせるイイ話」とは全く思いませんが、こんな寓意的な話をここまで読ませる秋山瑞人の小説技法については、素直に大した物だと思います。
 
040429   「ドラえもん のびたのワンニャン時空伝      
 春ドラです。
ここ数年、忙しさにかまけて務めを怠ってきたのですが、今年は某後輩に焚きつけられたので行ってきました。

 端的に言えば、
非常に良くできていると言っていいでしょう。原作からの本歌取りも十分かつ適切であり、泣かせる別れで締めるエンディングも大長編基準に見合っております。 ただ「タイムマシン壊した帰れない」「犬猫の国」「隕石降ってきたから時間ない」……と、何となく過去の作品と重複するモチーフをキーにされるとややダレます(回数を重ねると難しくなってくるのは承知していますが)。 緊張感の演出もアクションシーン以外にもう少し欲しいところです。 最大の問題は 泉谷しげる(悪役)の言い分にも一理あるのにそのフォローが全然無いところでしょうか。彼らが根に持つのももっともな理由があるわけですから(その行為はともあれ)。

でもまぁ、大筋では満足でした。 
 
040318   「MISSING   本多孝好:著   双葉文庫
 先輩が貸した本を返すついでに貸してくれた。
なかなか結構。読みながら、小説の「透明感」と言われる物の正体が何なのか考えた。 ちなみに「このミス2000年版第10位」らしい。
 
040402   尾崎豊のカバー曲      
 ラジオを聞きながら実験をしていたら、
今週のヒットチャートみたいな番組で、尾崎豊のカバー曲がかかかっていた。 どうも、そういうアルバムが出たらしい。 かかっていたのは、たぶん「卒業」と「I love you」だと思うんだけど、どちらも女性歌手が歌っていた。  僕はとりわけ尾崎が好きってわけでもないんだけど、聞いていて何か、尾崎の歌の良さを損なっている感じがした。 それは僕が男子校出身だからなのかも知れないが、救いのない苦渋と諦めに満ちた歌を、女性歌手にきれいに歌われても 何も嬉しくないような気がする。 というか、もっと言えば、宇多田ヒカルに「愛がしらけてしまわぬ様に」なんて 言われてもね。

尾崎豊の公式サイトなんてあるんだね。へー
 
040401   「鋼の錬金術師 (第25話)      
 を、見て素で泣きそうになってる私は何歳ですか。
というわけで本日をもって、大学院博士後期課程に進学しました。卒業できるかどうか本気で心配なんですが……。 3月中たっぷりサボったおかげで今日できる実験が少なく、4年生もかくやという早い時間に帰る。途中でハードオフに寄ってみると、ミネベアOEM(たぶん)のSGIキーボードがジャンク4200円(税込み)で売られていた。ハードオフのくせにジャンクにプレミアプライスを付けるとは生意気な。保証無しなら100円で売れ。



「鋼の錬金術師」ブームなのか…。