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020831   「ジオブリーダーズ 8   伊藤明弘:著   少年画報社
 資料のないヤツからかかってこい(笑)
とうとう家にある資料では追いつかなくなってきた。真紀の使っている銃は何? FAL ? L1-A1 ? と思って資料(「世界の軍用銃」光文社文庫)を漁ってみたら FN LAR だって。 分隊支援火器?  いや、まったく久しぶりに資料を繰りながら本を読む楽しみを味わった。家の資料も少し更新しないといけないね。床井雅美の「軍用銃事典」とか買うか。

 シリーズとしては、話の本筋からは離れていく一方だとか、伏線をちゃんと消化できるのかとか、不安はいっぱいだが、単独のギャグマンガとしては面白かった。 それでいいのか?

 
020830  けなすのは容易く、誉めるのは難しい    
 読書感想文を書いていて、いつも思うことは、
とても気に入った作品について書くときよりも、気にくわない作品について書くときの方が簡単だということ。思うに、理想の様式美についての絶対的な視点を持っていないため、読んだ本が「理想からどれだけ離れているか」という相対的な尺度でしか作品を語れないのではないだろうか。 もし絶対的な観点から自分の理想とする様式美を語れるなら、その時は読書感想文ではなく小説を書いているだろうな、と。

 
020829  WORLD TANK MUSEUM    
 つい出来心で、海洋堂&タカラのラムネ戦車を買ってしまった。第一弾はあんまり好みが合わなかったので無視したのだが、第二弾には私の大好きな駆逐戦車がたくさん!!! で、早速ひとつ買って帰ってしまったわけだが、開けてみると、まぁ駆逐戦車は駆逐戦車なんだが V号駆逐戦車であった……。違うっ!!エレファントやヤクトパンターみたいな重駆逐戦車じゃなく、軽駆逐戦車/突撃砲が好きなんじゃ! ということで、ヘッツアーとIII号突撃砲が出るまで買い続けてしまうことでしょう…。
 
020828  本当の戦争アニメ    
 絶え間なく止むことのない銃声、突然の静寂を切り裂いて落下する砲弾、爆発音、砲声、低空をすり抜けてゆく航空機の後から追いすがるアフターバーナーの絶叫……映像と音だけが全てを説明する。声は必要ない。そんなアニメが見たいと思った。今まで見た中では Do As Infinity のビデオクリップとか、トライガンとか、マクロスとか、伊藤明弘のマンガとかの戦闘場面の演出だけでできたアニメが見たいのです。
 
020827  テレビアニメ雑感    
 「アベノ橋魔法商店街」は、
これはアレですか、恐怖の全ジャンル絨毯爆撃メタアニメ? 俎上に乗せられるネタによって、笑えたり、イタかったり、感動的だったり、非常に盛りだくさん。頭抜けてレベル高い。 (手抜きな所とか繰り返しコントな所とかがあっても、それもまたネタの一部であれば許されるわけですな。) 

 「ウィッチハンターロビン」は、
最初の数回は結構期待させる作りだったんだけどな〜。初回だから作画を頑張るというのは分かる。分かるが、その後にわかに作画レベルが落ちるというのはいかがなモノか? 作画に目をつぶれば、わざわざ言うほどではないけど、まぁまぁ楽しいストーリーだ。これくらいの物はできて当然だと思うんだけど。

 「東京アンダーグラウンド」は、
もう、どこもかしこも見たようなエピソード、見たようなシチュエーション、見たようなデザインばっかり(笑)なんだけど、好きなんですよ、この手の話。じっさい、これだけありきたりの話ともなると、部分部分の演出(きざったらしい台詞とか、泣かせる台詞とか)はなかなかキレイだと思いますよ。作画も見るのがイヤになるほど汚くないし。(戦闘シーンみたいな動きの多い場面になると、とたんに情けない絵になるのは仕方ないかな?) やっぱり昼間にやっている番組は健全ですね。 電気使いの子供が可愛らしいです(自爆)

 その他多くの「小脳に支配されている中高生を対称にして商売をしているアニメ」については、 それだけで商売になるならそれは別にいいけど、じゃあ女の子の絵くらい力入れて描いたらどうなんだ、と思うことが多い。あと、前からその気はあったのだが、声優は本格的にどうでも良くなってきた。一部のクセのある大御所以外は、いくらでも代わりは効くようにしか思えない。(クセのない大御所というのもいるような気がするが、じつはそういう人の方がかえって使いにくいんじゃないかと思うのは素人考えか) で、結局作画を見てしまっているのだなぁ……。
 
020826  任天堂の赤い悪魔 再び    
 ブックオフで未入手のバーチャルボーイソフトが二本出ていたので買ってきた。そのうちの一本、「ギャラクティック・ピンボール」は、VB史上希に見るきわめて中毒性の高い一本であった。タダのピンボールであるので、ゲーム性も知れた物だし、3Dである意味など全くない。しかし漆黒の闇に赤く浮かび上がるピンボール台と、得点にまつわる様々な演出を見ているうちに、画面の美しさに見入ってしまうのである。こんなに画面が綺麗なゲームはVBには他にないだろう。ピンボールというゲームの特性が、完全に外界を遮断してしまうVBのインターフェースと合っているのだと思う。本質的に不毛な所とかも。

 これで入手したVBソフトは計8本。残りは11本である。
 
020825  横田基地祭    
 昼過ぎに起きて新聞を読むと、今日は横田の基地祭(友好祭というらしい)の日だという。しまった忘れてたな〜、と思ったが、とりあえず行ってみる。最寄り駅は青梅線の牛浜という駅なのだが、なぜか五日市線の駅だと思いこんで、青梅線に乗っていたのにわざわざ拝島で五日市線に乗り換えてしまった。二駅くらい進んだところで間違いに気づいて電車を降りると、ちょうど拝島行きがやってきた。単線は素晴らしい(笑)。拝島に戻ると、今度は青梅線がやってこない。隣の駅との間で人身事故が起きたという。で、自分の間抜けさを呪いながら一駅歩く。

 基地に着いてみると、身体検査と荷物検査をやっていた。荷物の怪しさでは人後に落ちないので(航空祭の標準的な荷物から見れば大したことないが) 自分からカバンを開けて中身を説明する。何のことはない、「かめら、かめら、かめら」と言っただけである。担当の米兵は「camera, camera, camera …… ah,ha … OK」とか言って苦笑いしながらそのまま通してくれた。多分こんなのばっかりなのだろう。

 で、横田は住宅地と隣接していて騒音問題とかもあるので、大分前から飛行展示はやっていない。前に来たとき(確か高校1年だった)も地上展示ばっかりだったので、今回もそのつもりで入っていったら、テロを警戒してか、地上展示は皆無で、そのかわり飛行展示をやっていた。これはしたり、300mm か 600mm を持ってくれば良かった、と思ったが後の祭り。仕方ないので手持ちの 200〜28mm ズームを 200mm に振り切って撮影開始。この日、飛行展示を見られた機体は ハリアー、C-1 F/A-18 F-14 S-3 UH-1 ……等々であった。ホーネットはひっきりなしに離陸していたので、そのうち飽きてきたが、油断していたら低空から急上昇をかまして水蒸気の雲を引いてくれた。ちょうどその時電話中で、写真が撮れなかったのが残念である。もちろんエンジン音がうるさくて電話は聞こえなかった(笑)。久しぶりに エンジン音を満喫してきたが、近隣住民の方々には迷惑であっただろう。年に一回のお祭りであるので大目に見て欲しいというのが本音なのだが、実際離発着は毎日あるわけで、そりゃ煩いだろう……。無理は言えないところである。

 航空ショーでいつも思うことは、この手の飛行展示に最適なレンズは 100〜400mm をカバーするズームレンズで、できれば防震装置の付いた物がベストだということ。現在ではキャノン・ニコンから相当する製品が出ているのだが、いかんせん値段が高い。まぁ防震機構は必須ではないし、滑走路の光線状況は大抵良好なのでレンズの明るさもそれほど必要ではない。レンズメーカーの安いズームでも買っておくべきだったかな……と思った。あとは帽子と水筒が必須であるが、今回は忘れてしまった。脚立か、踏み台になるカメラケースを買っておくとなお良し……と。
 
020824  失敗    
 先日、家に無線LANが入ったので自分のノートパソコン(Libretto L2)にもと、無線LANカードを買ってきた。アクセスポイントに合わせてPLANEX のGW-NS11Hというのを買ってきたのだが、Libretto との相性が悪い。WEPのキーコードを毎回入力しないと接続できないし、接続してもしばらく使っているとハングアップする。タダでさえ低温火傷に注意な Libretto が、物凄く熱くなるので、熱暴走かもしれない。とにかく、このままでは役に立たないので、何か別の機械を調達しなければならない…。誰か新品同様の無線LANカード買いたい人いますか?
 
020823  教育を語る    
 研究室の先輩と、期せずして教育問題について語る。お題は「中高生の進路選択において、なぜ理系が偏重されるのか」ということ。実社会では割を食いがちな理系が、なぜ中高の進路選択・進路指導においては 偏重され、またその価値観が維持されてきたのか、と。私は進路について、ほとんど真面目に考えたことがないので、それほどハッキリしたことは言えないが、以下のような仮定を立てて考えてみた。
  • 「賢い人が理系に行く」⇒「理系は良い」という方向で価値観が安定強化されている。
  • しかし「賢い人が理系に行く」という前提条件には、なにかの錯覚がありそうだ。
  • 理系の採点は文系に比べて、正誤の判定が厳密になりやすく、点数のレンジをめいっぱい(例えば0点〜100点とか)使って採点してしまいがちであるが、文系の採点は理系に比べて正誤の判定が曖昧なため、採点レンジが限られてくる(例えば60点〜90点とか)
  • 従って、これらを単純に合計すると、理系の採点の方が比較的主導権を握りやすくなる。
  • で、理系が得意な人が、見かけ上「賢い人」と評価されがちである。
  • 実際は理系が得意な人が理系に送り込まれることになるので不満は少ない。
  • すると現在のシステムは案外個人の適正を反映しているのではないか。
 …というかんじになった。しかし先輩は、これでは社会的な地位や収入では割を食いがちな理系が中高でだけ優遇されていること、社会を知っているはずの親や教員の価値観までが理系偏重であることなどを十分説明できないという。誰かこの問題を説明できるアイディアはないモノだろうか。
 
020823   「エナメルを塗った魂の比重   佐藤友哉:著   講談社ノベルス
 講談社ノベルスだけど、この人の書く話はミステリではないので念のため。つまんないだろうと予想していたし、つまんないと予告もされていたのだが、あにはからんや、意外と面白がってしまった。前作のキャラクター造形は、ただイカレてて不快なだけだったが、今回は学園モノということで、かなりポピュラーな方向(←本当か?)に路線変更があったようである。そして非常に不覚なことに、「人肉しか食べられない少女が、愛する男の仇を捜す話? いいじゃないか。」と、思ってしまったのである。(「人肉食」も結局「人外」にカテゴライズされるからかな?) でも、結局この娘、悲惨な殺され方をされちゃうんで、そうやって読んでくると読後感は悪い。その他にも、「死を覚悟して敵討ちに臨む殺し屋」なんて、ずいぶん浪花節でイイではないか。しかし、全体のトーン(特にいじめの描写とか)は、相変わらずグログロでうんざりなのだが、これってもしや、作者(と、想定読者)にとってはリアリズム? とか思うと、ますますウンザリだ。(偏見かもしれんのであまり深くは書かないが)
 犯人探しとか、トリックの整合性とか、そういう点はもう全く見るべき所はない。これだけ超能力者だらけで、しかもその能力が秘密にされているようだと、そういう読み方は全くお話にならない。ヴァンダインの二十則とまでは言わないが(むしろ僕はこのルールは嫌いなくらいだが) 超能力の内容が明かされているキャラクター数人が事件の謎を追うみたいな話になっていれば大分面白くなったと思う。だが現状が全くそのレベルにないので期待はできない。
 あと、何の脈絡もないネタが半分程度なりとも分かってしまうっていうコトが、結局同世代ってコトなのか。しかし「サナリーの由来」は忘れたな。さすがに。
 
020822      
 先日放送された、NHKスペシャル「海上自衛隊はこうして生まれた〜全容を明かす機密文書〜」をビデオで見た。海上自衛隊は旧海軍の流れを汲んでいるという話は聞いていたが、旧軍人の個人の努力によって創設されたとは知らなかった

 同じビデオには、テレ東でやってる自衛隊アニメ(?)も入っていたのだけど、NHKスペシャルの後で見ると国辱もの(笑)。陸と海の幕僚長の仲が悪いとか、ひとつも国産兵器が出てこないとか、いや〜な感じの現実感があってとてもイヤ(←考えすぎ?)
 
020822   「ぼくらは虚空に夜を視る  上遠野浩平:著  電撃文庫
 意外にも普通に面白いじゃないか、と感心。 「虚夢」と順番が前後したけどこっちの方が面白かった。普段の上遠野浩平ともなれば、登場人物に「ううううう」とか言わせておいて、思わせぶりな伏線を散乱させたあげく、登場人物に刹那的にカッコイイ警句の一つ二つもはかせておいて、ストーリーはどこ行っちゃったんだろう、でもカッコイイからイイや、という感じに終わるモノだと思っていたが、今回はストーリーとしてちゃんと読めたから偉い。虚空牙についての主人公の見解なんて、きわめてSF的にマトモじゃない。今まで読んだ作者の作品では最もSFだったよ。(SFって結局は「宇宙」なのかな?) と、いろいろ良くなってるところはあったけど、そのぶんハッタリが冴えない感じはしたかも。そして「あとがき」は例によってつまらない(笑)。
 
020821   「ワイヤレスハートチャイルド   三雲岳斗:著   徳間デュアル文庫
 三雲岳斗というと、「M.G.H.」で第1回日本SF新人賞を取った作家だと思っていたが、キャリアとしてはジュニアノベルの方が長い人らしい。「M.G.H.」を読んで(SF Japan に掲載されたのを読んだので、本になったモノとは内容が少し違うのかも知れないが)些末な心理トリックに拘泥した芸のないミステリで、取るに足らないと思ったので、作者の他の作品には手をつけていなかった。
 で、この本はロボットの出てくる話のようだったので買ったのである。話としてはミステリ仕立てになっているけど、SF的な部分とかミステリ的な部分の濃度は薄いので、そこらへんで馬脚を現さずに済んでいる…とか思うのは意地悪すぎ? SFとかミステリとかを主眼に見ると、やっぱりこの人の話は(2本しか読んでなくて言うのもナンだけど)嘘っぽさが見えてしまう。でも、ちゃんとロボットは出てくるし、その人間との距離もきっちりチューニングしてあってなかなか心地よい。人間と同じではない、機械は機械、でもそこに人間らしさを見てしまう、というちょうど良い距離……よりはちょっと近すぎるかも知れないけれど。
 
020819   「ロレンツォのオイル      映画
 実話を元にした映画。素人の両親が、神経の髄鞘が破壊されるという致死的な難病の息子のために治療法を開発する……という話です。生物学って簡単な学問領域なんだろうな、多分。患者を実験サンプルとしか見ない医者とか、早く死なせてあげるのが子供のためと思っている患者家族会とか、いや〜な話もたっぷり。治療法を認可させて保険が利くようにするには、科学的な効果の認定が必要(…ということは、二重盲検法でサンプル調査をして、半分の患者を殺さなきゃならんということだよね)というのが医者の主張なんだけど、今にも死ぬ患者を抱えている家族側としては、無認可で効果の怪しい治療法だろうと何だろうと手を出すだろうというお話。どっちにしろ人柱が必要なんだ…。
 
020818   「猫の恩返し」「ギブリーズ episode2      映画
 「猫の恩返し」は、ジブリ作品にしては驚異的なまでに普通なアニメーション。何か展開にも無理があるような気もするが…。これも人材育成のためなんだろうか? まぁ、猫耳アニメとしては史上まれにみる観客動員数となることであろう(笑) はじめて猫耳キャラに心を動かされたかも (^^;
 「ギブリーズ」は、なんか凄い技術力のような気がするが、ここ数年アニメを見ていなかった私の認識が古いのだろうか。リミテッドアニメーションのつもりで見ていると、動くはずのない方向にカメラが動くのでとても驚く。なんか色鉛筆画が3DCG化されてるみたいなシーンまであったような気がする。デジタルアニメーションではフルアニメーションとかリミテッドアニメーションという言葉にはもう意味がないのだろう。しかし、何も分からないであろう観客の子供達はかわいそうだった。
 
020817   「クリプトノミコン   ニール・スティーブンスン:著   早川文庫
 文庫4冊組という長〜い冒険小説。思わず、今まで読んだ中で一番長い小説は何だったかとか考えるわけだが、その場合何を持って単独の小説とするかが問題になるだろう。ぱっと思いつく限りでは「帝都物語」とか「屍鬼」とかが長かったが……なぜどちらもオカルト?
 内容は、第二次世界大戦だったり、ベンチャービジネスだったり、暗号戦だったり、少数株主訴訟だったり、技術史だったり、オタクの精神構造だったり、恋愛モノだったり、山下将軍の財宝だったり、まぁ大変盛りだくさん。徹頭徹尾マニアックな話でありながら、オタクにも世俗の幸せはやってくるという大変心温まるお話(笑)。色々ツボはあったが、適当に列挙すると…TWAのジャンボジェットが天井から吊ってある部屋というモノを見てみたい…なぜか神父のイメージが「修羅の門」…ダグラス・マッカーサーがあまりにも超人的(笑)……等々。挙げていけばキリがない。面白かったです。
 
020816   「ファイナル・セーラー・クエスト 完全版   火浦功:著   角川スニーカー文庫
 前のヤツ持ってるからいいや、と長らく放置していたが、買ってみたらなんと「単行本未収録作品」1本と「書き下ろし」1本とは。絵描きを変える必要があったのかどうかは疑問だが、豆腐屋の絵がイカしていたので許す(笑)。なんでオチが分かってても笑っちゃうんだろうな〜。
 
020815   「スターウォーズ Episode:2」      映画
 チケットブースで学生料金を尋ねたら「大学生ですか?」と聞かれた。反射的に「そうだ」と答えてしまったけど、考えてみるともう大学生ですらないわけだなぁ…。とまぁ、そんなことはさておき。

 まず主人公のガキっぷりにむかつき、次にジェダイ評議会の保守反動ぶりにむかつき、せっかく同情してやったのにタスケン・レイダーを虐殺する主人公を見て、コイツも結局野蛮な白人かと思い、どれだけ死んでもちっとも同情されない、変な節足動物や、ドロイド兵士や、クローン兵士に深く同情せずにはおれない……という、なんというか徹頭徹尾「万民の万民に対する闘争」的なお話(?)。戦争はもはやどっちも似たり寄ったりの非道っぷりで、別にジェダイが正義の味方というわけではないみたい。思いのほか相対的に描かれている(ように見える?)。ヨーダなんかほとんど前線指揮官みたいにふるまう。いちばん人間的だったエピソードは、ジャンゴ・フェット、ボバ・フェット親子だったりして。万国の被差別ドロイド・被差別クローン兵よ団結せよ!ジェダイ打倒! …とかいう話になると面白いと思うのだが、多分ならないだろう。
 
020813  帰えり終わり    
 成田着。
「Welcome」という看板と一緒に「おかえりなさい」という看板が出ていて、ちょっと嬉しい。
 
020812  帰えり始め    
 「シャルルドゴール」→(ブリティッシュエア)→「ヒースロー」→(ヴァージンアトランティック)→「成田」
と、乗り継いだ。時差1時間分のBAのほうが9時間分のVAよりサービスがよかった気がする…。しかもヒースローでは怪しい日本語で放送された搭乗口にはトルコ航空が、さんざん右往左往させられたあげく、出発予定時刻寸前まで搭乗口が決まらずに延発に。まぁ色々あったほうが楽しいけど。
 
020811  航空宇宙博物館    
 フランスの航空宇宙博物館へ。 全く観光地ではないため、電車とバスを乗り継いで到着。現地人は全くバス代を払っていないように見えたけど、どうなってたんだろう?
 第二次大戦中のフランスって、国家としてはただ負けてただけだから、あんまり大戦中のモノは展示されていない。その代わり(?)戦後のジェット軍用機がたくさん屋外展示されていた。色んなミラージュシリーズやクルセイダー(空母で使ってたのか)、ビゲンにドラケン(おや珍しい)、サンダーチーフ(はぁ?)、フロッガーとフィッシュベッド(なぜミグ!?)が見られた。あんまり真面目に見なかったけど、実は屋外展示されていた旅客機が貴重だったらしい。コンコルド試作機も見る。これがなんと屋内展示。でかすぎて写真が撮れない。
 
020810   「有限と微少のパン   森博嗣:著   講談社文庫
 犀川&萌シリーズ最終巻(だよな?)。結構感動的なエンディング。しかし、なんでこんなに厚くなったのかな? エンディングがらみ以外で特に感動的なせりふとかは無かったかも。僕はトリックを全く重視しないクチなので何とも思わなかったけど、ハウダニットを重視する人にとっては厳しい作品であるなぁ(笑)。まぁ要するにクリスティーは偉かったってこと?
 
020808  英仏海峡トンネル    
 ユーロトンネルを通ってパリへ。言葉が全く通じない。もうだめだ。
 
020807  デファイアントの日    
 ヘンドンの王立空軍博物館を見学。
イギリスの航空機の有名どころはほとんど見られる。戦後のキャンベル、3V(Victor は首だけだったか)、サンダーボルト、トーネード、ハリアーを見られたのも嬉しかったが、やはり大戦中のWarbirdsを実機で見られるのは貴重である。Wellington や VolksJager 、そして特に、Defiant の実機が見られたのは感涙モノ。Sole Surviver! とか書いてあるのに、照明がそこだけ暗く、綺麗な写真が撮れなかったのが残念。もしやDefiant の存在は帝国の秘密なのか?と、よほど係員に聞いてみようかと思った。他の所はそれほど厳しくはないが、いずれの展示も引きが厳しく、館内は薄暗いので、写真を撮ろうという人には広角レンズ(35mmでは不足。28mm か24mm以下)と高感度フィルム(800くらい)の使用が望ましい。航空機の中に入れる展示もあるので、フラッシュもあれば便利。ここに限らずイギリスの博物館は、三脚を立てたりしなければ自由に写真を撮らせてくれるところが多かったし、フラッシュ撮影にも寛容であった。今から考えてみれば、ミニ三脚を立てるくらいなら大目に見て貰えたと思うのだが、どうもその時はあまりの幸せに冷静さを欠いていたようである。残念。残念といえば、ソードフィッシュも見たかったのだが、これは保存されているが展示はしていないということであった。ちなみにRAFの博物館はコスフォードというところにもあって、そちらには百式司偵などの日本軍機もあるということであった。
 
020805  自動小銃の日    
 ロンドン半日観光ツアーである。
ありきたりな(と思われる)所をバスで回ってくれるツアーであるが、その中にバッキンガムの衛兵交代が含まれていた。入場部分だけだったが、思いのほか近くで見物できた。近衛兵は銃剣付きのL85-A1(かな?)で武装していた。自動小銃だとは聞いていたが、L1-A1とかが来ると思っていたのでちょっと驚き。持っているのがブルパップのライフルでも、楽団付きで堂々と行進していれば、それなりに威厳が漂って見えるものである。バッキンガム周辺には各国の観光客が群がっていたが、どこの観光客もカメラを構えて騒いでいる様は日本人と同じであった。ほかにもあちこち連れ回されたが、なぜかテムズ川には軍艦が浮かんでいた。
 午後は大英博物館を見学。
入場料は無料。もうオベリスクやら、ロゼッタストーンやら、ラムセス2世やら、アッシリアの門柱やら、パルテノンの彫刻やら、際限のない略奪品の数々。とにかく石ばっかりである。石でない物で目立っていたのはミイラくらいであった。考えてみると、堂々と死体が展示してあるわけで、これはこれで妙な話だ。猫や鳥のミイラもあった。とにかく歩けど歩けど石ばかり、足が疲れた。アステカ (だったか)の青いお面が見られなかったのが残念。
 
020804   「アッシャー家の崩壊   エドガー・アラン・ポー:著   青空文庫
 薄暗い…。ただそれだけ。
 
020804  海外に高飛びする    
 「次回に続く」とか言っておきながら、
海外旅行のため、ザウルスの出番はひとまず無い。……と、思っていたら、電子辞書を研究室の机に忘れて、他に何一つ辞書を持たない状態で出発してしまった。仕方ないので辞書ザウルスを……と、言いたいところだが、学研のニューアンカーでは(思えば中学に入った頃に使っていた辞書だなぁ)どうにも非力である。
 今回は荷物になる物は少なく、という方針なので、カメラはデジカメのみ(とても不安だ)、紙の本は一冊きり(しかし「有限と微少のパン」文庫版は分厚いが)。貴重な紙の本を後回しにするべく、エキスパンドブック版の宮沢賢治とかエドガー・アラン・ポーとかを読んでいたが、リブレットで論文を読み始めたら即座に眠ってしまった…。そうこうしているうちに、ヴァージンアトランティック航空のエアバスA340は、ものすごく軋みながらロンドンヒースロー空港に着陸した。考えてみると4発のエアバスに乗ったのは初めてであった。というか747以外の4発機に乗るのも初めてかも知れない。
 
020803   「暗いところで待ち合わせ   乙一:著   幻冬舎文庫
 もうだいたいコイツのネタは分かった。けど、別にネタの新規制で勝負しているわけじゃないんので、ネタが割れていても、オチがわかっていても、でもやっぱり好き。コンスタントにハートウォーミング系なお話を量産するのって、実は簡単なのかな? え? 「GOTH」はハートウォーミングじゃない? そんなことないだろ。 とにかく僕は好きです。
 
020803   「NHKにようこそ!   滝本竜彦:著   角川書店
 基本的には前作と似たようなつくりのお話。だから基本的には、この話も好きです。ただ、主人公が高校生から大学中退になり、ヒロインに虐待経験がついただけ……暗い。これではいろいろアレ(←意味不明)なので、前作くらいのバランスがちょうどいいかと思います。しかし基本は泣けるハッピーエンドなのです。みえみえだって(笑)。ハッピーエンドはいいですね。しかし、どうして僕は、毎回同じような話を読んで楽しめるんでしょう?ひょっとしてバカ?
 
020802         
 ひとり暮らしということで、
この4月以来、家計簿をつけなければならないと思っていたのだが、当然のようにこれが続かないのである。Excelでつけていたやつは6月半ばで途切れてしまったのだが、これはどう考えてもノートパソコンの起動時間に問題がある。バッテリーの都合もあるのでずーっとサスペンドにして置くわけにもいかない。普通に紙のノートに付ければいいじゃないかという意見はナンセンスである。そんな面白みのないことが続くわけがない。断言しておくが、私は努力しなければ続かないような事柄はシステムの欠陥と考えるタチであり、そのような欠陥は新しいシステムや道具の導入によって改善されるべきだと考えている。(努力やモラルという概念が、社会に広く共通の価値観として認められることによって、それ自身の実行を促す強制力を持って社会を効率よく運営していくシステムであることは認識しているが、そういう話題についてはひとまず置く)
 まぁ要するに、新しい道具を買おう!
ということである。とにかく家計簿がつけられて、起動が早くて、安くて、小さい機械→PDAを買おう(と、言い出すための、長い長い弁解じみた前振りであった)。で、いつの間にか種類が増えてしまったらしいWinCEとかPalmOSとかを検討して、最低限の出費を見積もった結果、なぜかZaurusになった 。しかもLinuxベースの新Zaurusが発売されているこの時期に、MI-J1という旧タイプの中でも用途限定のローエンド機種である。中年のサラリーマンじゃないんだからPalmとかPocketPCとかじゃないのか!と言われそうだが、だって安かったんだもん。辞書ザウルスと銘打っている機種なのだが、電子辞書専用機の発展も著しい昨今、マルチメディア的な魅力に全く乏しく、ToDoリストなどPDAの根幹とも言える部分を削ってしまい、今となっては全く魅力のないこの機種。不良在庫化しているらしく、定価5万円のところ、1万円程度で投げ売りされていた。この価格ならPalm系(8000円くらいから)に対しても競争力がある。賞味期限切れハード専門家(笑)の私に言わせてもらえば、おそらく今が底値だろう。ハードウェアの安さもさることながら、なぜか知らないけどザウルスにはフリーソフトがいっぱいあるのも魅力。メモリこそ追加投資した(本体メモリを辞書に喰われているため)ものの、ソフトウェアに対する追加投資無しに、家計簿ソフトと、CSVファイルビューアをゲット。本体におまけでついている「文庫ビューア」で青空文庫も読めるし……実はかなり使える。となると、ローエンド機種であるところを補うために、シャープからToDoリストとかインクワープロとかのソフトを購入してもいいんじゃないかという気になってきた。次回に続く。
 
020801      
 隣の机の先輩が、 MacOS X でプリンターを使おうとして、とうとう Terminal を使い始めた。なんか変なソフトを入れてしまって、外観はもうまるっきり UNIX である。僕も見習って、研究室に捨てられている Mac に Linux を入れて遊……勉強してみようかと思った。